「創業・起業の基本戦略」(中小企業実践経営学入門 創業・起業編)は、中小企業の創業・起業にかかわる基本戦略を実践的に、やさしく述べたものです。
著作者 日本総合戦略研究所(21世紀文明研究所) 近藤章人
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第14章 開業後の販売・仕入れ・経理などの諸事務の実施
1.どんぶり勘定ではだめで、帳簿(コンピュータでもよい)をつけよう。
パソコンで入力すれば、後は会計ソフトが全部やってくれる時代になった。
2.何が売れているのか、何が利益をだしているのか。
逆に何が売れず、原価われをしているか、利益率が低いのか。
品目ごとに分析しよう。
ただし、原価われをしても、利益率が低くても、その店や企業にとって取り扱った方がよい品目もある。
3.帳簿上利益がでても、資金繰りにつまることがあるので、資金繰りに留意しよう。
新規開業のときに運転資金を用意しておく必要がある。開業早々に売り上げが上がり、利益が出るのはかなりラッキーなケース。
売上から入金までが、同時か短い方が資金繰りは楽になる。
売り上げのサイトが、仕入れのサイトより長いと、運転資金がかなりないと行き詰まるので、そのようなことはやらない。
掛売りは貸し倒れの心配がある。
仕事をして、売り上げを上げても、取引先の業況悪化などにより、回収できない場合があるので注意する。
業種にもよるが、手数料は取られてもクレジット会社からの入金は早いので、顧客がクレジットカードを使うことも勧めよう。
4.売れ行き、仕入れ、在庫のバランスに留意しよう。
最小の仕入れる量が決まっている場合がある。
特に、季節商品、流行物を仕入れすぎないように注意しよう。
食品等は賞味期限以内であっても新しい方がよいので品目ごとの仕入れ量に注意する。
デットストックや廃棄物を最小限にしよう。
5.赤字でも税金の申告は必要。白色申告ではなく青色申告で合法的に節税しよう。
6.許認可、諸届出をした官公庁の指導に従おう。わからない点は気軽に相談しよう。