中小企業実践経営学入門 創業・起業編

(創業・起業の基本戦略)

「創業・起業の基本戦略」(中小企業実践経営学入門 創業・起業編)は、中小企業の創業・起業にかかわる基本戦略を実践的に、やさしく述べたものです。

著作者 日本総合戦略研究所(21世紀文明研究所) 近藤章人
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第4章 代表者・経営者が創業する業種の技術を訓練済みであり、経営者としての基礎的知識を取得していることの確認する


1.代表者・経営者はその業種の知識・技能・勤務経験が充分にあること。

2.資格が必要である業種については、代表者・経営者が有資格者であること。
  従業員任せでは中小企業では成功しない。

3.代表者・経営者は同業他社との競争に打ち勝ち、従業員を一人前に教育することができること。
  従業員に模範を示すことができること。
  たとえば小売業の場合、カリスマ店員である必要はないが、客から質問されたら即座に答えられる、リーダー的な知識・技能は必要。
  
4.代表者・経営者はその業界の業界事情、取引慣行を理解しているか。
  できれば業界内や関連業種に知り合い・援助者が多いことが望ましい。
  独立を勤務先が支援してくれる場合と、逆に邪魔する場合がある。
  同じ業界で独立する場合は、支援してくれれば、仕事がやりやすい。

5.代表者・経営者は会社の経営に必要な法律、経理、税務、労務など基礎的知識を勉強したか。
  あるいは勉強中か。
  勤務者と経営者ではまったく違う。経営の基本的知識と能力がないと経営はできない。
  (日本国内で一般的な業種を開業する場合は実務的な専門学校レベルでよい。逆に頭でっかちもダメ。)
  技術担当と経営・営業担当の二人が協力して会社を起こす場合がある。
  このやり方はいろいろな企業(日本・海外にかかわらず、小企業から大企業になった企業まで)で成功している実績がある。
  もっとも小さな実例ではご主人が仕事をして、奥さんが経理や事務をやるケース。ただし、企業規模が大きくなると無理である。

6.代表者・経営者は企業の舵取りに必要な経済、経営、文化、流行など社会の変化を的確に把握する鋭い感覚があるか。
  代表者・経営者は企業内部の管理よりも、外部とのつながりを意図的に開拓するとよい。
  人的つながりにより、生の情報が早く入ってくる。
  これから何が流行りそうだ。何が儲かりそうだ。経営には勘も必要なのだ。

7.業界の知識・経験が不足している場合、それを補ってくれる信頼できる会社はあるか。
  フランチャイズ加盟の場合は経営のノウハウをすべて教えてもらえる。まったく知らない業界で開業することもできる。
  コンビニはどこかのフランチャイズに加盟しないと営業は困難。便利だからコンビニの将来性はあるだろう。
  ただし、スーパーとの競争、コンビニ間の競争は激化している。
  都心では、規模が大きいコンビニがどんどん開店しており、規模が小さい、立地条件が悪い、固定費がかかっているコンビニは廃業している。
  フランチャイズに加盟を検討する場合、一言で言えばフランチャイズ次第なのだ。
  加盟して業態を変えて生き延びている商店もたくさんある。
  経営のリスクは自分で負わねばならない。金を払ってまでも加入した方が得なシステムなのだろうか。
  先に加盟した人々の現況を見に行き、生の声を聞いてみる。
  (普通は本部が儲かる仕組みになっている。本部が言うほど売り上げが上がり、利益がでるのか。業界の競争に勝てるのか。)


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