撮影場所と背景について

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 ポートレートの撮影において、背景についてはできるだけ整理して煩雑にならないようにしなさいと言われています。

 そのためには、自然の中であれば、森や林、海、空などを背景とすれば整理できますし、また望遠レンズを使用したり、絞りを開放にしたりして美しいボケをつくり、モデルをくっきりと浮き上らせて見せるテクニックを使うことが一般的です。

 背景に通行人や電線やゴミがあったら、どんなによいポーズや表情のポートレートでもだいなしになってしまいます。モデルとカメラ操作にばかり夢中になると、ファインダーの中全体を注意することができません。

 モデルの背後に垂直の木や柱がある場合を角だしといい、モデルの首の背後に水平な模様(たとえば電線、木、橋など)がある場合を首切りといい、ともによくない構図、背景とされています。

つまり、ポートレートではモデルやそのコスチューム(服)がはっきりと浮かび上がる背景で撮影することが重要です。 また、モデルの側からすれば、その場所、その背景で映えるのは何色の服なのか、その場所にあっているのはどのような種類の服なのかを事前に検討して、慎重に服を選ぶべきです。

しかし、モデルの背景を整理したり、ボカしたりするのはあくまで基本的なポートレート撮影であり、どこで撮影したのかが分からないようであれば、わざわざ現地までモデルを連れて行き、ロケまでして撮影した意味がありません。手前から無限遠までピントが合っていることをパンフォーカスといいますが、ポートレート撮影ではそこまでいかないまでも、背景をボカさないではっきりと撮影する場合もあります。 

とくに観光協会や公園などが撮影会を開催する場合は、その場所が絶景であり、そこにモデルを配置していい写真が撮れたということが重要なのです。背後に雄大な自然(海、川、山、草原、滝)がある場合は、まず背後をどのように撮影するかを考え、その構図にあわせてモデルを配置するのもポートレートです。また、和服を着た場合は日本庭園、神社・仏閣、日本的な古い街並み、日本旅館で撮影するとよいでしょう。

さらに背後がそのモデルの家であったり、車であったりすれば、そのモデルはどのような人なのかがわかります。おそらくそのモデルに注文しなくても自信に満ちた至福のポーズをするでしょう。自宅の応接室や庭で撮影できるならば、そのモデルのもっともくつろいだ表情を撮影することができるでしょう。

さまざまな職業の人を撮影する場合はその仕事場で撮影するともっともそのモデルの人間性を表現できると思います。モデルが音楽家であれば、楽器を演奏しながらステージで、学者や文豪であれば自宅の書斎で、伝統工芸の職人であればその工芸品を制作しているところで撮影するのがその人なりを紹介するもっともよい方法です。何かに打ち込んでいる姿は写真を見る人に感動を与えるものなのです。