ポートレートの基本は絞り優先オート
一眼レフカメラには、絞り優先、シャッター速度優先、プログラム、マニュアルの各オート機能があります。さらに入門機、初級機については、プログラムが、風景、スポーツ、ポートレートなどの各撮影モードに分かれています。初心者のために、絞りやシャッター速度や被写界深度のことをまったく知らなくても、すべてカメラにお任せである程度は撮れるようになっています。
写真を上達するためには、マニュアルで練習しなければだめだと言う人もいますが、私はそこまでは必要ないと考えます。しかし、絞り、シャッタースピード、被写界深度によりカメラマン、フォトグラファーとして主体的に写真表現をするのですから、それらをカメラ任せにしていたのでは、たとえいい写真が撮れたとしてもそれは偶然にすぎません。ですから、プログラムオートで撮影していたのでは、いつになっても上達はしないでしょう。
絞りを開放にすれば被写界進度は浅くなり、反対に絞りを絞れば被写界深度は深くなります。つまり、絞りを開放にすれば後方はぼけるのであり、絞りを絞れば後方まではっきりとします。
被写界深度については他に望遠レンズを使えば浅くなり、広角レンズを使えば深くなるという使用するレンズによる影響もありますが、それについてはレンズの項で説明します。
ポートレートにおいてモデルは静止していることが一般的であり、背景をぼかすか、背景を鮮明に写すか、その中間かがポートレートにおいて表現の大きな差になります。つまり、ポートレートの基本は絞り優先オートなのです。どこにピントを合わせて、背景をどのように処理するか、絞りを調整して決めるのです。
ただし、モデルが動いている物に乗っているとか、スポーツをやって激しく動いている場合は当然ながら、シャッタースピード優先オートで撮影します。
繰り返しますが、ポートレートの基本はどこにピントを合わせるか、絞りとレンズの交換(ズームレンズの場合は交換の必要なし)によりどこまでを鮮明に写してどこからぼかすか、そのような写真表現なのです。