モデルの背景について(被写界深度)

【ポートレート・スタジオ・ファインのポートレート撮影法講座】

モデルの背景をはっきりさせるか、モデルだけをクリアにして背景をぼかすかと言うことです。
言い換えればレンズを広角レンズを使うか、望遠レンズを使うかということです。
また絞りを絞るか、開放の近くにするかということでもあります。

背景を撮影し、その中にモデルを配置した写真事例

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撮影会にいくと、カメラよりかなり大きなレンズでモデルより遠くはなれて撮影している人がいます。
そのような人は明るい望遠レンズで撮影しており、背景のボケ味がきれいです。

背景をぼかした写真事例

背景をはっきりさせるためには、広角レンズを使い、絞りを絞ればはっきりします。
背景をぼかすためには、望遠レンズを使い、絞りを開放に近くすればぼけます。

ポートレートは主役がモデルなのだから背景はできるだけ単純化して、モデルが映えるように撮影しなさいと一般的には言われています。したがってポートレートは明るい単焦点望遠レンズで撮影するのが最もいいと言われていました。
しかし、今はポートレートを広角レンズで撮影することもかなりされています。とくに室内の場合は場所的な制約があり広角レンズも使われています。

私は、ロケに行き、屋外で撮影する場合、背景を景色がよい海、川、林、お花畑、公園、街並み、建築物など、最低限どのようなところで撮影したかはわかるようにするべきだと思います。もし、そうでなければ、スタジオで撮影すればよいのであって、ロケにいく必要がありません。モデルの周囲の景色を取り込みながらモデルを撮影する写真の方が好きです。

ポートレートはモデルが主役だから背景を単純化したほうがいいと言うことには異論はありません。しかし、私は単純化する方法が問題であると思います。背景を過度にぼかした場合、確かにモデルは写っていますが、どこで撮影したのだかわからなくなります。

どのような所で撮影したかはわかる写真事例