10. 21世紀文明研究所について

「21世紀文明研究所」は日本国東京都新宿区にあります小さな研究所です。最近は
研究員は私ひとりしかおりません。私の本業の傍ら、暇なときに気ままに研究しています。
それでも蔵書は数千冊はあり、埼玉県の別邸に保管してあります。
コピー、ファックス、パソコンぐらいが主要設備でしたが、最近はパソコンとインターネットを使用して研究しており、ペーパーレス化を進めています。
パソコンやインターネットを駆使するようになったわずか数年間で、当研究所の研究方法はまるっきり変わってしまいました。

私が文明、文明論の研究をはじめたのは、高校生のころであり、すでに30年あまりたっています。
当時は学生紛争のころで、高校生時代の私は左翼思想でした。その後、大学に入ってから、人生の師にめぐりあい、思想的には日本の伝統のすばらしさを認識するようになり、右よりの思想になりました。
私の専門は日本経済論、中小企業論ですが、大学では社会科学系を広く学びました。同時に日本や世界のさまざまな古典を翻訳ですが読み、思索をしました。
それから現在まで、専門分野だけでなく、文明論、戦略論、日本の宗教(神道や仏教)、日本の歴史、日本論を独学で勉強してきました。
読書をし、思索をし、たまに旅行をして現地を見学するという個人の趣味的な研究ですから、独学で自由に研究できるよい面がある反面、今まではまったく採算にあわず、私財の持ち出しでした。
このようなことを断続的に繰り返していくうちに、私の思想がだんだんと体系化してきて、社会に発表できるものになってきました。
私はインターネットが普及し始めた初期の段階である1996年に本サイトをハイウエー・インターネットに開設しました。
2000年版からホスティングサービスに移転、いくつかのホームページを統合しました。2007年になりモバイル・PC版を開設しました。

現在、21世紀となり数年が立ちました。現代文明を巨視的にとらえてみると、20世紀末から21世紀初頭の危機はますます深刻化しています。
21世紀の地球文明、人類文明のビジョンもいろいろ探してはみましたが、これというほどのものがありません。
1990年代の日本は「失われた十年」といわれていますが、このままでは失われた時代は永遠に続くでしょう。
世界的にはグローバル化がますます進展してきましたが、人種民族の壁、宗教の壁の問題はまったく改善されておらず、私の基本的考え方の正しさは年々実証されてきています。
私は日本をめぐる諸情勢はますます緊迫化している今日、日本と世界の危機を少しでも回避して、日本が世界に貢献するために「21世紀新人類文明論」の創造を提唱します。

日本の世界に対する貢献は資金的援助をすることだけでなく、社会の発展段階に応じて文明化するお手伝いをするべきです。
人的援助と物的援助をからめて行うべきです。発展途上国をただ援助をする体制から発展途上国の人々自身の生業を育成する体制に次第に切り替えてゆくべきであると考えています。
私はあえてアンタイドではなくタイド、すなわち政府、企業、NGOが協力すべきだと主張します。

次に、先進国の政治、経済問題において、日本の指導者層はもっと賢くなってほしいと思います。
世界はグローバル化が進み、欧米の支配層を中心とした力による世界支配が進むでしょう。
日本としては、日米同盟を基として、欧米支配層と協調していくしかありませんが、言いなりと協調は違います。
経済力、政治力、軍事力など力だけによる世界統一は文明の衝突、諸宗教の対立、諸民族の対立により、行き詰るでしょう。
日本としては「日本の叡智」により、「21世紀新人類文明」を日本文明を礎として創造することにより、欧米支配層と協調してひとつの世界を創造していくべきです。
日本経済には長所と短所があり、日本の科学技術にも長所と短所があります。
本来ならば、長所をより一層伸ばし、短所を克服するように戦略を練るべきです。
しかし、日本の政策、日本企業の経営も戦略的思考に欠け、何か問題が起きてからのその場限りの対策に終始しているように思います。
このままでは日本の未来はありません。日本経済が崩壊しないか心配です。すでに、金融、財政問題は深刻です。
食糧、エネルギー問題は日本の存亡を左右するぐらいの大きな問題になることが予想されます。
現代日本の政治・経済を改革するべきですが、改革する内容が問題であり、日本の国益、日本人のためになるように、日本自身が改革をしなければなりません。
このような時期には、日本人にとって、ただ受け身の対策をするのではなく、より積極的に未来を切り開いていく方が、混乱を乗り切ることができるのです。

私としましては、世界的混乱と日本の危機を乗り切るためにも「21世紀新人類文明」を皆様と共に創造し、世界に貢献したいと考えております。
「21世紀文明研究所」「21世紀新人類文明論」を全世界に情報発信するとともに、社会の指導者層のさまざまな方々とのコミュニケーションをめざします。

このようなことを述べると二十年ぐらい前までは奇人・変人扱いをされましたが、今ではこのようなことを理解する人が増加しました。 より正確に言えば、長い人類の歴史の中で唯物論を教条的に信じた一時期が過ぎ、元に戻りつつあるのです。 皆様のご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。


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著作者 Copyright
21世紀文明研究所  近藤 章人
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日本国 東京都 Tokyo,Japan
日本国 東京都
PC版 1996年10月25日第1版
モバイル・携帯版 2007年6月25日 初版
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